2024.11.05
こんにちは、阪急茨木市駅前のみやの矯正・小児歯科クリニックです。
前回までインビザラインについてのお話をさせていただきました。今回はインビザラインにおけるマウスピース作製時にも使用している口腔内スキャナーに代表されるような、矯正治療におけるデジタル化についてお話させていただきます。
世の流れとして、デジタル化が進んでいることは言うまでもありません。歯科医療においてもデジタル化が凄まじい勢いですすんでいます。具体的には口腔内スキャナー・3Dプリンタ・3次元CTレントゲンが近年飛躍的に精度が向上しています。
矯正治療において矯正後の治療予測をする場合、従来であれば型どりを行い、模型を作成し、模型上の歯を一つ一つ分解し、並べ変えて作成するセットアップモデルが主流でした。
現在は、口腔内スキャナーを用いコンピュータ上ですべて行うことが可能になりました。
装置の作成においても、スキャナーと3Dプリンターを利用し精度の高い装置の作製が可能となってきています。
先日、石工(いしく)についてテレビで特集がありました。石工の仕事はお城の城郭石垣の修繕を行うため、安全性を確保することに加えて伝統的な技法により再現することが要求されます。
そういった伝統的な職においても、コンピュータ上でシミュレーションを行うことにより、最先端のIT技術と伝統的な「匠の技」を融合させ、石の積み直し作業を最小限にすることができ、工費・工期の増加リスクを大幅に低減し、高精度・高品質な修復が可能になるというものでした。
人が行うよりも効率的で精度が高いようであれば、ヒューマンエラーの心配のないデジタル機器の方がより優位であると言えるでしょう。しかし、矯正治療においては、すべてがすぐにデジタル化に移行できるかというとそれは現実的ではないと思われます。矯正治療で最も大切なのは診断です。資料を分析し治療計画を立てること難しく、先生によっても方針が大きく異なります。現在、コンピュータが自動的に診断を正確に行ってくれる画期的なツールはまだありません。一方で立案した治療計画を遂行する手段(装置の作製など)や、資料採得における正確性においてはデジタル化によるメリットは年々大きくなってきています。
当院でも、口腔内スキャナー(iTeroアイテロ)や3次元CTを導入し、積極的にデジタル化を取り入れています。
石工のような伝統的な匠の技であるワイヤー矯正などの従来の治療と、最先端のマウスピース型矯正装置(インビザライン)等を融合させ、患者様へより良い矯正治療が提供できるように精進してまいります。
従来の2次元のレントゲン写真では骨の状態までは把握できませんでした。3次元CTの登場により骨の状態まで鮮明に把握することが可能です。例えば受け口の方の下顎の前歯は骨が極端に薄く少ないことが多く、それが原因となる矯正後の歯肉退縮などが顕著に起こりやすい箇所です。事前に骨の厚みを把握することにより術後の状態も考慮した治療計画を立てることが可能となります。
埋まっている歯の状態は外からみてもわかりません。従来の2次元のレントゲン写真では、歯の重なりはわかるものの、奥行きの詳細な状況は把握できず、治療してみて初めてわかることも多かったのが現状です。3次元CTの登場により状態の把握が容易となり、埋伏歯の診断の精度は飛躍的に向上しました。
お子さんの生え変わりや歯並びのことなど、ご不安な点や、気になる点があれば一度ご相談ください。大人の方の矯正治療も可能です。茨木だけでなく、北摂エリアからお越しいただいております。
みやの矯正・小児歯科クリニック
大阪府茨木市別院町4-15 別院町・掛谷第6ビル1F
みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木)
院長宮野 純一Junichi Miyano