永久歯先天性欠損を伴う矯正治療例

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永久歯先天性欠損を伴う矯正治療例

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永久歯先天性欠損を伴う矯正治療例

永久歯先天性欠損を伴う矯正治療例

こんにちは、大阪の阪急茨木市駅前のみやの矯正・小児歯科クリニックです。

小児歯科学会によると、10人に1人が永久歯の先天性欠損が認められると報告されています。

当たり前に乳歯が抜け新しい永久歯が生えてくると思ってしまいますが、実はそうではないのです。

今回は、そのような永久歯の先天性欠損がある場合の治療例についてお話したいと思います。

 

永久歯の先天性欠損の多い部位

一般的には永久歯の先天性欠損は、前から2番目の歯(側切歯)と5番目の歯(第二小臼歯)が多いと言われています。

一番前の中切歯や3番目の犬歯といった、別の部位が先天性に欠損している場合もあり、患者様ごとに鑑別が必要となります。

 

永久歯の先天性欠損症例の治療方法

永久歯の先天性欠損がある場合、大きく分けて乳歯を残す方法と、永久歯がない分のスペースを詰める方法があります。もともと歯のガタガタが大きくスペース不足を認める場合は、矯正治療にてスペースを閉じるほうが長期的にみると良いことが多いです。乳歯を残した場合は、乳歯がだめになり抜歯適応となった場合には、インプラントやブリッジといった欠損補綴が必要となります。

元々スペースが十分足りているのにも関わらず乳歯も抜けてしまい、その部位の永久歯が先天性欠損している場合は矯正治療を行った場合もスペースを閉じることはせず、欠損補綴を最初から行うこともあります。

 

治療例1:左下第二小臼歯の先天性欠損症例

この症例では、左下の第二小臼歯(5番目の歯)が先天性欠損しており、永久歯がありません。

手前の第一小臼歯が生えるタイミングで乳歯が引っ掛かってしまい保存が困難な状態となっています。

下顎の1本分の歯のスペースだけ閉じるように矯正治療を行いました。乳歯もなくなり、スペースもなくなったため、将来的にインプラントやブリッジ治療を行う必要はなくなりました。

注意点としては、みながこの治療ができるわけではないということです。

今回の場合、この患者様は受け口傾向があり下顎が前に位置していました。

受け口タイプの患者様であり、下顎の先天性欠損があった場合は、今回のような治療プランが可能となる可能性が出てきます。

反対に、出っ歯タイプの患者様が、下顎の永久歯の先天性欠損があった場合には、この治療を行うとさらに出っ歯になってしまうためこのような治療計画は立てられず、別の治療プランで対応することが多いです。

 

治療例2:右下第二小臼歯の先天性欠損症例

この症例では、右下の第二小臼歯(5番目の歯)が先天性欠損しており、永久歯がありません。

根管治療を行っていますが、乳歯の状態は良好です。

この患者様は歯のガタガタと出っ歯を気にされて来院されたため、状態の良い乳歯でしたが抜歯を行うこととしました。

乳歯1本の抜歯だけではバランスが悪く、スペース不足も解消できないため、右上と左上、左下は永久歯を抜歯し矯正治療を行いました。

上下左右計4本を抜歯したことで出っ歯も改善でき、横顔の印象も大きく変わりました。

たまたまこの患者様は永久歯が1本たりていませんでしたが、もし永久歯がすべてあったとしても、口元の突出感の改善のためには結局4本の歯を抜歯する治療プランになっていた可能性が高かった症例です。

 

治療例3:左下第二小臼歯の先天性欠損症例

この症例では、左下の第二小臼歯(5番目の歯)が先天性欠損しており、永久歯がありません。

乳歯の状態が良かったため、温存して治療を行いました。

永久歯への交換が起こる前に来院され、奥歯のずれと出っ歯を認めたため小学生の間に奥歯のずれを改善しました。

永久歯にすべて生え変わった段階で、永久歯がない箇所の乳歯の状態を再度確認し状態がよいと判断できたため乳歯を温存して治療を行いました。

乳歯は低位(低い位置)になりやすく咬合に関与しにくいことがあります。

乳歯は根が吸収せず、むし歯になったりしない状態の良い場合は、30歳や40歳になっても使用できることも多いです。

 

治療例4:左下第二小臼歯の先天性欠損症例

この症例では、左下の第二小臼歯(5番目の歯)が先天性欠損しており、永久歯がありません。

乳歯を温存して矯正治療を行いました。

乳歯が大きなむし歯になり神経の処置を行うと、一気に寿命が縮まってしまい乳歯が温存できなくなったため抜歯せざるを得ず、インプラントにて欠損補綴を行いました。

乳歯を温存した治療の場合、どうしてもどこかのタイミングでこのようなインプラントやブリッジといった補綴治療が必要になってしまうということは頭に入れておかなくてはなりません。

 

お子さんの生え変わりや歯並びのことなど、ご不安な点や、気になる点があれば一度ご相談ください。

茨木・高槻の矯正歯科専門医院

みやの矯正・小児歯科クリニック

大阪府茨木市別院町4-15 別院町・掛谷第6ビル

 

Junichi Miyano

みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木)

院長宮野 純一

Junichi Miyano

2006.3
大阪星光学院高等学校卒業
2012.3
大阪大学歯学部卒業
2020.8
みやの矯正・小児歯科クリニック開院

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