2024.11.05
こんにちは、大阪の阪急茨木市駅前のみやの矯正・小児歯科クリニックです。
今回は乳幼児期(0歳から6歳)における、反対咬合と呼ばれる受け口の治療例についての説明します。
この時期の反対咬合は、多くの症例において口呼吸や舌の位置、歯の位置や角度といったことが原因となり、下顎を前方に誘導してしまっている、機能性の反対咬合と呼ばれる状態です。(医学的な根拠や統計的なものではないですが、少なくても全体の3、40パーセントはこの状態かと感じます)
そういった症例においては家庭での悪習癖の除去やトレーニングで治ることもあります。とはいっても自然にそういった癖が改善することはないので、【ムーシルド】や【パナシールド】、 【プレオルソ】と呼ばれる、機能訓練装置いわゆるマウスピース型の矯正装置を使用し改善を促すことが一般的です。
【ムーシルド】や【パナシールド】、 【プレオルソ】は歯科医院でものを購入し、患者様へそのままお渡しするだけなので、ほとんど調整なども必要ありません。
また受け口さんに上記装置を使用して害になることもありません。
そういった理由から、多くの歯科医院で使用され、また勧められる装置です。
先述したように、プレオルソなどの装置で全体の3 、40パーセントの受け口は治るはずです。
しかし、実際にはそれよりも多くの方が改善しないです。
プレオルソでは元々改善しにくい受け口であるという理由だけでなく、マウスピースが気持ち悪くて使えない、どうしても寝ている間に外してしまうという理由で改善しないパターンがかなり多いです。また使用しててもなかなか治らないので使うのをやめてしまったというパターンも非常に多いです。
そういったことを加味すると、全患者のうちプレオルソやムーシールドで改善する患者様の割合は全体の1、2割くらいにまで下がってしまうようなイメージをもっています。
プレオルソで改善しなかった理由が、気持ち悪くて装置が使えない場合、必ず「きちんと使ってくれないと治らない」と言われます。
しかし、小さい子を持つ親であれば、そういわれてもどうしようもないことは容易に想像できます。
本来、プレオルソで改善が難しい状態であった場合は、「もっときちんと使ってください。ちゃんと使ってますか?」と言われます。
ちゃんと使ってるんですけど、これ以上どうしたらいいのでしょう?そういった感覚になることも容易に想像できます。
場合によっては、うちでは難しいから矯正専門の歯科医院でみてもらってと言われます。
矯正専門の歯科医院に受診し治療を行う場合は、一から再度費用がかかってしまいます。
こういったパターンで困ってしまい、矯正歯科専門のクリニックへ受診される方が非常に多くなっています。
おそらく以前であれば、もともと最初から矯正歯科専門のクリニックへ紹介していたものが、受け口の患者=プレオルソを勧めるといった対応になっているのかと感じています。
先ほどからお伝えしているように、受け口のすべての患者様にプレオルソを使用すると、必ず2割の患者様はきれいに治ります。
ですので、「似たようなお友達もきれいに治ってますよ」と症例を見せられたとしても、自分の子供がその2割に属するのかは不明です。
絶対に100%の患者様がプレオルソで治ることはありません。
ですので、プレオルソが気持ち悪くて使えなかった場合、プレオルソをきちんと使用できているのに治らなかった場合のその後の対応について事前に確認し、きちんとデメリットのお話も聞いてください。またそのクリニックでどの程度の患者様がプレオルソの治療を行い、改善しているもしくは改善していない、それはどういった理由なのか、そして自分の子供はどうなりそうなのか、そのようなお話をきちんと聞かれてから治療を開始することをお勧めします。
当院では、マウスピースタイプの装置を使用することもありますが、別の装置で改善することも多いです。
その背景には、他院でマウスピース矯正を行った結果治らなかったため転医してきたということが多いのもあります。
当院の矯正治療の症例集のホームページから一部症例を抜粋しています。
詳細は症例集のホームページに記載しています。
上記症例は症例の一部であり、患者様のお子様にそのまま症例の治療方法やお話を適用できるわけではありません。必ず検査・診断を行い、患者様に合わせてお話させていただきます。
場合によっては治療の必要のない、受け口もあります。
お子さんの生え変わりや歯並びのことなど、ご不安な点や、気になる点があれば一度ご相談ください。
茨木、その他北摂地域からもご来院いただいております。
みやの矯正・小児歯科クリニック
大阪府茨木市別院町4-15 別院町・掛谷第6ビル1F
みやの矯正・小児歯科クリニック(大阪・茨木)
院長宮野 純一Junichi Miyano